本日のブログでは、長期投資をするなら絶対に知っておきたい、とてもよく引用されることも多い2つのデータをご紹介します。
まずはこちらの『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす|ジェレミー・シーゲル』からのチャートです。
株式、長期国債、短期国債、金、ドルの過去200年分の実質トータルリターンを示したグラフです。
なんと株式は長期的にずっと上昇していて、約60万倍になっています!
長期国債は約1000倍、短期国債は約300倍、金は1.39倍、ドルに関してはむしろ減っています。
これは実質リターンなので、インフレにより、通貨の方が減ったと考えられます。
このグラフだけでも、「株式長期投資の強み」と、「現金だけで資産を持つリスク」が分かりますね。
もちろん「長期的には」という話なので、短期的には、「株式が暴落して現金で持っていた方が良かった」という話もあり得るので、使い方が大事です。
例えば、長期投資を前提に行う積み立てNISAや、iDeCoなんかは、このデータに基づいて株式中心のポートフォリオにするのが効果的ということになります。
逆に、引退を控えているなど、現金化の予定が近い方は、流動性の高いキャッシュや、安定性のある金にも分散しておいた方が精神的にも安心できます。
では、長期、短期で使い分けるとは言っても、具体的にどのくらいの年数から、株式の勝率が高まるのか?というデータが次にあります。
こちらは、『株式投資 第4版|ジェレミー・シーゲル』からの引用です。
これは、株式、長期債、短期債のそれぞれが、保有期間別でどのくらいの実質利回りになるかを示したものです。
ファイナンスの世界では、振り幅の大きさのことを「リスク」と呼びます。ご覧のように、運用が長期になればなるほどリスクが少なくなっていることが分かります。
株式の利回りを見てみましょう。1〜2年の保有では、たまたま暴落に出くわす可能性もあり、大きく損失することがあります。
しかし、保有期間が5年、10年と長くなるにつれて、利回りが平均化され、損失する可能性が少なくなります。
保有期間が20年にもなると、マイナスになる事がなくなります。つまり、20年保有すれば損失確率はゼロ、ということをこのグラフは物語っています。
このデータはかなり信頼性があり、株の長期投資を継続し続けることが、投資の王道の一つと私は考えています。
ただし、ある程度のポートフォリオの調整は必要でしょう。
20年間運用をして、最後の最後で暴落に出くわしてしまえば、マイナスまでならないにしても、長期のリターンを大きく失ってしまいます。
運用を取り崩す時期が近づいてきたら、株式比率を減らし、現金や債券の比率を高めるなどして、ポートフォリオのリスク低減を図るべきだと思います。