『ほったらかしで年間2000万円入ってくる 超★高配当株 投資入門 「自分年金」を増やす最強の5ステップ』は、月収10万円の元消防士から資産8億円を築いた著者・かんちさんの実体験に基づく、高配当株投資のノウハウを詳しく解説しています。
本記事では、書籍から高配当株投資の実践的なステップをご紹介していきます。
最初の1億円を貯めるまでのステップ
ステージ1:10万円から100万円までは節約と副業がカギ
資産形成の第一歩は、投資よりも節約が重要と説かれています。
種銭を作るためには入金力、つまり投資に回せる余剰資金を増やす努力が求められます。
著者のかんちさんは月収10万円という低収入ながら、徹底した節約生活と、当時存在していたパチンコの必勝法による副収入で最初の100万円を貯めたようです。
投資を始める前のこの段階では、生活費の見直しや副業の検討など、地道な工夫が必要なのですね。
ステージ2:100万円を超えたら分散投資でリスク管理
資産が100万円を超えると、いよいよ株式投資が本格化します。
この段階で重視すべきは、一攫千金を狙うのではなく、リスクを抑える分散投資の考え方です。現在は単元未満株も容易に購入可能なため、小額からでも複数銘柄に投資することが可能です。
かんちさんは、株式投資に親しみのある家庭環境に育ち、当時は1000株単位でしか買えなかったので自分の予算で買える銘柄から最初の3銘柄を選定して投資を始めました。
特に景気変動に敏感なシクリカル株を選ぶ視点は、著者の父親の言葉に影響されています。
ステージ3:資産1000万円を超えたら配当再投資の効果が加速
資産が1000万円に達すると、配当金による再投資が現実的になり、資産の増加スピードが加速します。
配当金で新たな銘柄を追加購入できるようになり、いわゆる“お金が働く”状態が整います。
この段階では、成長株もポートフォリオに取り入れ始めることで、リスクを抑えつつ収益の拡大を狙うことが可能になります。かんちさんは高配当株5割、優待株3割、成長株2割というバランスで資産を構築しています。
ステージ4:3000万円以上で複利の力を実感
資産が3000万円に達すると、年間配当が120万円、つまり月10万円の不労所得が実現可能になります。
この段階になると、再投資による資産の増加が加速し、いわゆる二次関数的な成長曲線を描き始めます。
かんちさんは、3000万円を当面の目標とすることを推奨しており、ここを超えると1億円達成の現実味が増してくると述べています。
高配当株投資の極意:株価の下落を喜ぶマインドセット
かんちさんの投資スタイルで印象的なのが、株価の下落を喜ぶという考え方です。
基本的にはバイアンドホールド(長期保有)を基本とし、評価損だけで株を売ることはありません。
下落時には買い増しの好機と捉え、感情に流されず投資を続ける姿勢が重要だと強調しています。
優待銘柄にも注目:投資の楽しさを実感
優待銘柄に対する見直しのきっかけとなったのも本書の特徴です。著者は、優待株で複数のテンバガーや、バガー成長を達成しており、優待銘柄だからと言って成長を諦めることにはならないのだと感じました。
ヤマハ発動機やJPMCなど、実際に配当と優待の両面から魅力的な銘柄が紹介されております。
私個人的には、ヤマハ発動機のように、株主クラブを通じて交流イベントが開催される企業は、株主との関係性を大切にする姿勢が感じられると思いました。
まとめ:誰でも始められる資産形成の第一歩
本書『超高配当株投資入門』は、初心者から中級者まで幅広い層におすすめできる内容です。
節約から始まり、投資先の選定、資産拡大のステップまで、実体験に基づいた具体的なアドバイスが多数紹介されています。特に、高配当株と優待株を活用した堅実な投資法に興味のある方には必読の一冊といえるでしょう。