ドルコスト平均法の弱点とは

本日は、ドルコスト平均法のデメリットについてご紹介します。

ドルコスト平均法といえば、積立投資でよく使われる手法であり、定額購入をして高値掴みをするリスクを下げる方法として知られています。

2020年の2月、3月にコロナショックで世界的暴落が起こった時、多くの専門家が「実体経済が冷え込んでいるのに株価が上がるのはおかしい!二番底が来る!」と言い、それを信じた人たちが絶好の買い場を逃してしまいました。結果的には、世界的に調整することなく、株価は上昇を続けました。振り返れば、あの時はかなりのバーゲンセールだったと言えます。しかしそれは、後から振り返っているからこそ言えることです。

その時は分からなかったのですから、せめてドルコスト平均法でいくらかでも積み立て投資をできていたら、今、恩恵を受けているはずです。

ドルコスト平均法のメリット

大事なのが「定額購入」で、「安い時にたくさんの口数を買い、高い時にはあまり買わない」ということになります。例として、図載せておきました。

この図では、とある資産価格が、一度上がって、そこから下がって、結局元の金額に戻る。という値動きをしています。

「毎月○口買う」という定量購入の場合は、1口を4回購入し、購入単価1万円で、4口を購入できました。

一方、定額購入のドルコスト平均法では、高い時には0.7口しか買わず、安い時に1.6口と多めに買っています。その結果、同じ4万円の予算でも、より多くの口数を買うことができています。

また、資産形成のための積立投資をする際、毎月同じ金額を積み立てるので計画を立てやすいといった利点や、つみたてNISAやiDeCoなどの非課税制度とも相性が良いです。

なので、私自身のつみたてNISAや、息子たちのジュニアNISA絵は、ドルコスト平均法で、毎月一定額ずつ積み立て投資をしています。

しかし、ドルコスト平均法にも弱点があることは認識しなければなりません。

ドルコスト平均法のデメリット

「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」では、このドルコスト平均法を好まない理由を書いています。基本的には長期投資を推奨している内容で、理由として長い目で見れば市場は上昇している期間の方が長いことを挙げています。

実は、ドルコスト平均法が一括投資に勝てるは、市場が横ばいか、下がっているときだけです。仮に一貫して上昇傾向にあるのなら、先に一括投資してしまった方が、結果的にはリターンは上がります。

同書では、1970年から2013年までの43年間のうち、33年間、つまり77%の期間で市場は上昇していることを示しています。

ドルコスト平均法で投資をすることは、市場が下がる「23%の方に賭けている」。または、「今の価格は高すぎると思っている」と言い換えることもできるでしょう。現金で遊ばせている時間が長くなるので、その分得られる利益が減少します。

最初から元本があまりない人なら、ドルコスト平均法で積み立て投資をするしかないですが、すでに貯蓄が沢山あるにも関わらず、ドルコスト平均法で少しづつ投資をするのは「もったいない」のです。

もちろん、性格、リスク許容度がとても低い人で、一括投資したら夜も安心して眠れないという方は、ドルコスト平均法を使う方が良いでしょう。

横ばい時にはドルコスト平均法が有効

株価が上昇すると信じられない時こそ、ドルコスト平均法で買っていくのは有効です。下がってから一括買いできるのは理想です。とはいえ、底は分からないので、そろそろ底かな、上がってきたかな?というタイミングから、恐る恐る、少しずつ僕なら買い増しをします。