図解で分かる投資教室https://investudy.jp人生100年時代を投資で豊かにSun, 27 Sep 2026 09:21:04 +0000jahourly1『投資初心者が「最初の100日」でやるべきこと』読んでみたhttps://investudy.jp/duke100day/Sun, 27 Sep 2026 09:18:48 +0000https://investudy.jp/?p=1780

今回は、DUKE。さんの新刊『17人の「億り人」を生み出した投資家が教える 投資初心者が「最初の100日」でやるべきこと』を読みました。 結論から言うと、「個別株をこれから始める人」向けの入門書です。すでに投資本をある程 ... ]]>

今回は、DUKE。さんの新刊『17人の「億り人」を生み出した投資家が教える 投資初心者が「最初の100日」でやるべきこと』を読みました。

結論から言うと、「個別株をこれから始める人」向けの入門書です。
すでに投資本をある程度読んでいる方には、物足りなく感じるかもしれません。

📚 どんな本?

著者のDUKE。さんは、「新高値ブレイク投資」で知られる個人投資家。主宰する投資塾から多くの「億り人」を輩出してきたことでも有名です。

その投資法は、米国の著名投資家ウィリアム・オニールの手法をベースに、マーク・ミネルヴィニやニコラス・ダーバスなどのエッセンスを取り入れて独自にアレンジしたもの。

ただし本書は、その手法そのものを深掘りする本ではありません。
他の投資法にも応用できる「初心者がまず身につけるべき基礎的な考え方」に絞り込んだ一冊という位置づけです。

🗓 構成:14週間・14パートで順番に学ぶ

タイトルの「最初の100日」は、約14週間のこと。
本書はこれを14のパートに分け、次のような流れで段階的に学んでいきます。

  • 株価が動く仕組み
  • チャートの見方
  • ファンダメンタルズ分析、PERの読み方
  • 実際の銘柄選びと売買の流れ
  • リスク管理
  • 自分の取引の振り返り方

「何から手をつければいいかわからない」という初心者にとって、学ぶ順番が最初から用意されているのはありがたいポイントです。

入門者には、網羅的でわかりやすい

一方で、内容は正直、初心者向けで「浅く広く」という印象です。

もっとも、これはタイトルに「投資初心者」とある通りで、当然といえば当然💦
14週間で株価の仕組みから振り返りまでを網羅する以上、一つひとつのテーマを深掘りする余裕はありません。

実際、本書の中では著者の前作2冊が「次のステップ」として紹介されています。

  • 📕『1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術』(初〜中級者向けと記載)
  • 📘『忙しい人でも1日10分から始められる 3年で3人の「シン億り人」を誕生させたガチ投資術』(中〜上級者向けと記載)

つまり著者自身も、今作をさらに手前の「入門の入口」として位置づけているということですね。

まとめ

本書は、個別株投資の「最初の一歩」を迷わず踏み出すための一冊です。

「個別株投資をこれから始めたい」

「何から手をつけるか、学ぶ順番が欲しい」

という方には、学ぶ順番と課題がセットになっているので、完全な初心者にとっては心強いガイドになると思います。

一方で、ある程度経験のある方は、最初から『1勝4敗でもしっかり儲ける新高値ブレイク投資術』が、個人的にはおすすめですね。

東洋経済新報社
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新刊『ダイナソー株投資』読んでみたhttps://investudy.jp/dinosaur/Mon, 14 Sep 2026 09:53:08 +0000https://investudy.jp/?p=1771

📚『ダイナソー株投資』ラプトル博士(KADOKAWA)読んでみた 「時間軸が変われば、最適解も変わる」 当たり前のようでいて、これを正面から設計した投資本は意外と少ない。 ・長期=インデックス(ブラキオ)/土台を積み上げ ... ]]>

📚『ダイナソー株投資』ラプトル博士(KADOKAWA)読んでみた

「時間軸が変われば、最適解も変わる」

当たり前のようでいて、これを正面から設計した投資本は意外と少ない。

・長期=インデックス(ブラキオ)/土台を積み上げる

・中期=個別株(トリケラ)/育てる

・短期=デイトレ・FX/CFD(ラプトル)/種銭を稼ぐ

投資本の多くは「インデックス一本でいい」か「個別株で勝つ」のどちらかに振り切ります。でも実際の個人投資家は、この、2つや、3つを同時に抱えていることのほうが多い。そこを正直に整理している点は、実態に近いと感じました。

またここからは私の感想ですが、

200ページほどで、1ページの文字量も抑えられた作りは、普段あまり本を読まない人に優しい、入門者向けだと思いました。

そしてその役割はあくまで「短期〜長期投資まで全体の見取り図を渡すこと」だと思います。

「まず全体像をつかみたい人」や、始めたばかりの人ほど刺さる本だと思いました。

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新刊『”AI株”は下がらない!』(大川智宏著) 読んでみたhttps://investudy.jp/ai-okawa/Mon, 07 Sep 2026 09:39:15 +0000https://investudy.jp/?p=1764

📚新刊『”AI株”は下がらない!』(大川智宏著) 読んでみました。 内容としては、1章がAIを巡る総論、2章以降は、銘柄カタログのような性格が強い本だと思いました。 そして、「AI株」とは言っても、本書に並ぶ銘柄の”範囲 ... ]]>

📚新刊『”AI株”は下がらない!』(大川智宏著) 読んでみました。

内容としては、1章がAIを巡る総論、2章以降は、銘柄カタログのような性格が強い本だと思いました。

そして、「AI株」とは言っても、本書に並ぶ銘柄の”範囲”が

半導体 → フィジカルAI → 建機 → ゼネコン → メガバンク → 蓄電池 → 電力 → レアアース → 深海開発 → 宇宙

どこまでがAI関連なんだろう、と思うくらいの”広さ”。

  • ゼネコンはデータセンターを建てるから。
  • 電力はそれを動かすから。
  • レアアースは部品の材料だから。

一つ一つの理屈は通っているんですが、この理屈を延ばしていくと、かなりの業界がAI関連と言えてしまうんじゃないかと。

本書の中でも、短期目線での調整の可能性は否定されていないので、弾ける可能性はあると思うのですが、

果たしてこれが行き過ぎのサインなのか、AIの裾野が本当に広いだけなのかは、私にはわかりません。

ただ、自分の持っている投信の中身が本書の示す地図とどれくらい重なっているかは、一度見ておいてもいいかもしれません。

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『月々10万円、年120万円がず〜っと入ってくる 毎月配当株投資』読んでみたhttps://investudy.jp/monthly-dividend/Mon, 07 Sep 2026 09:30:09 +0000https://investudy.jp/?p=1759

結論から言うと、これは、配当・優待銘柄の辞典みたいな本でした。 前半で配当投資の考え方や、優待をどう人生に活かしているかのケーススタディがあり、後半は春・夏・秋・冬の権利月ごとに233銘柄を並べていく構成です。 本として ... ]]>

結論から言うと、これは、配当・優待銘柄の辞典みたいな本でした。

前半で配当投資の考え方や、優待をどう人生に活かしているかのケーススタディがあり、後半は春・夏・秋・冬の権利月ごとに233銘柄を並べていく構成です。

本としての「使い方」としては、

・自分のポートフォリオで「配当が入らない月」を埋める候補を探す

・そもそも知らない優待銘柄の存在を知る

このあたりを目的とする方に役立つと思います。

一方で、配当・優待投資のデメリットもあると思います。

① 表題の「月10万円」は簡単目標ではない

配当利回り3.5%で年120万円なら元本は約3,400万円。しかも配当には約20%の税金がかかるので、手取りで月10万円なら必要額は約4,300万円になります(NISA考慮しない場合)。

「資金が潤沢でなくても」を真に受け、さらなる高利回り銘柄を追いかけてしまうことには注意が必要だと思います。

② 優待廃止リスク

配当には累進配当やDOEといった「減らさないこと」を明言する仕組みがありますが、優待に同じものはありません。実際、優待を廃止した企業の多くが挙げる理由は「株主の平等性」で、優待をやめるケースもあります。意外にも、最近の件数だけ見れば優待の新設は廃止を大きく上回っていて、絶滅危惧種にはなってませんが、安心はできません。

みなさんは優待、配当を、重視する派ですか? ぜひコメントで教えてください!

ちなみに本書、今(9/7時点)kindle版が実質半額(ポイント49%還元)になってます!

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『88歳まで儲け続けた億万長者の曾祖母(そうそぼ)に学んだ投資の作法』読んでみたhttps://investudy.jp/granma-invest/https://investudy.jp/granma-invest/#respondWed, 26 Aug 2026 11:00:49 +0000https://investudy.jp/?p=1743

📚 『88歳まで儲け続けた億万長者の曾祖母(そうそぼ)に学んだ投資の作法』(たこやき/PHP研究所)を読んでみました。 著者は「株の売買は月に一度、5分だけ」という自分ルールを徹底している人です。 相場を見る時間を削って ... ]]>

📚 『88歳まで儲け続けた億万長者の曾祖母(そうそぼ)に学んだ投資の作法』(たこやき/PHP研究所)を読んでみました。

著者は「株の売買は月に一度、5分だけ」という自分ルールを徹底している人です。

相場を見る時間を削って、その分プライベートを充実させる。ルーティンを固めることで、動じない心を手に入れる、と。

一方で面白かったのは、それだけルールを守り抜く人が「自分の決めたことが絶対正しいとは思うな、ルールは柔軟に見直せ」とも言っていること。

普通なら矛盾しそうな2つが両立しています。ここは経験者が読んでも学べる、投資の二面性だと思いました。

内容自体は入門書寄りですが、この一点は誰が読んでも収穫があると思います。

本書は投資手法の本であると同時に、曾祖母との思い出が詰まった物語でもあります。「いつも通りが一番幸せなこと」というひいおばあちゃんの言葉や、資産額よりも家族との思い出を大事にする価値観が全体を貫いています。

なので、こういう人におすすめです👇

投資を始めたばかりで、売買の回数が多すぎる自覚がある人

売買頻度を落とすのは、ロジックで説得されるより、こういう物語のほうが腹落ちすることもあると思います。

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https://investudy.jp/granma-invest/feed/0
『あぶないオルカン』は、オルカンを全否定している本ではなかったhttps://investudy.jp/risk-all-country/Sun, 09 Aug 2026 00:00:00 +0000https://investudy.jp/?p=1736

『あぶないオルカン』(宝島社新書)を読みました。 オルカンホルダーとして、気になるタイトルでしたので、読んでみました。その結果、私の場合は「オルカンをやめよう」とは思いませんでした。 目次 非表示 「思考停止」で買うのは ... ]]>

『あぶないオルカン』(宝島社新書)を読みました。

オルカンホルダーとして、気になるタイトルでしたので、読んでみました。その結果、私の場合は「オルカンをやめよう」とは思いませんでした。

著:前田昌孝
¥1,078(2026/10/03 01:55時点 | Amazon調べ)

「思考停止」で買うのは「あぶない」

全世界株式インデックスは、低コストで世界中に分散でき、制度上の後押しもある。この構造自体を本書は否定していません。いくつかの問題点が挙げられていますが、その一つは、商品選択の意思決定です。

著者の言い方を借りると、こうなります。

「ただ、結果がどうなるかにかかわらず、リスク商品への投資には正しいアプローチで臨みたいものです。まずは投資対象の投信を自らの判断で主体的に選ぶことが出発点ではないかと感じます。」(p.33)

「結果がどうなるかにかかわらず」というのがポイントで、成績の予想合戦をしているわけではない。自分で選んだかどうかを出発点に置いています。

なので、読者によって刺さり方がはっきり分かれると思います。

  • 刺さる人:勧められて何となく始めた/中身の構成比を知らない/なぜオルカンなのか説明できない
  • 刺さらない人:他の選択肢と比べたうえでオルカンに決めた人

私自身は後者に近いので、「胸にグサッと刺さった」という読後感ではありませんでした。ただ、自分の判断を一度外から点検するきっかけとしてはありだと思います。

「応援する企業にお金を活用してもらう」という投資観

また本書で個人的に引っかかった(いい意味で)のが、投資をリターンの獲得手段だけで捉えていない点です。オルカンとS&P500インデックスという2本の投信を比べるくだりで、こう書かれています。

「リターンは結果であり、投資とは自分のお金を応援する企業に有効に活用してもらうことだと考えている人にとっては、2つの投信は大違いなのです。」(p.48)

リターンが同じなら中身は何でもいい、とは考えない人は多いと思います。

この整理はわりと本質的だと思います。オルカンを買うということは、実質的に「どの企業にお金を託すかの判断を、全部他人に任せる」ことでもあるからです。

もちろん、これは効率性とはまったく別の軸の話です。合理性だけで考えればインデックスに軍配が上がる場面は多い。ただ、投資を10年20年続ける動機として「応援」がある人も一定数いるのだと思います。

売る側・運用する側の視点

そして、ここは本書の、他の本では指摘されにくい部分だと思います。

オルカンをめぐる話は、普通は投資家目線だけで語られます。信託報酬が安い、分散が効いている、と。

でも本書は、販売会社・受託会社・運用会社という「裏方」の側からも景色を描いています。

「個人マネーがオルカンなど手数料が格段に低いインデックス投信に奪われ、資産運用業界全体の収益が減少し、資産運用立国の担い手がいなくなってしまうリスクも指摘されています。」(p.179)

投資家にとっての善(コストが安い)が、業界にとってはそのまま収益の消失になる。この非対称は、投資家側からはまず見えません。あの低コストは誰の何によって成立しているのか——その裏側が書かれていたのは発見でした。

著者の前田昌孝氏は、日本経済新聞で証券部編集委員などを務め、2022年に独立したベテラン記者です。

市場の制度や業界構造を長年取材してきた人なので、この視点は本書の持ち味の一つだと感じました。

まとめ:誰に勧めるか

タイトルに反して、オルカン積立をやめさせる本ではありません。「あなたはなぜオルカンを選んだのか」を一度言語化させる本です。

私自身の結論は変わりませんでした。コアはオルカン。ただし「思考停止で持っている」わけではない、と自分で説明できるかどうか。そこだけは定期的に確認しておきたいところです。

著:前田昌孝
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『仕事をやめるまでに年間120万円の配当金を手に入れる 最強の株式投資』レビュー|配当株を握り続ける「ゴリラ握力」の身につけ方https://investudy.jp/dividend-taro3/Sun, 26 Jul 2026 13:36:19 +0000https://investudy.jp/?p=1717

高配当株投資で最も難しいことは何でしょうか。 銘柄選びでしょうか。それとも買うタイミングでしょうか。 もちろんそれらも重要ですが、多くの投資家が途中で挫折してしまう最大の理由は、「握り続けること」ではないでしょうか。 今 ... ]]>

高配当株投資で最も難しいことは何でしょうか。

銘柄選びでしょうか。
それとも買うタイミングでしょうか。

もちろんそれらも重要ですが、多くの投資家が途中で挫折してしまう最大の理由は、「握り続けること」ではないでしょうか。

今回ご紹介するのは、高配当株投資家として人気の配当太郎さんによる3冊目の著書、

『仕事をやめるまでに年間120万円の配当金を手に入れる 最強の株式投資』

です。

本書では、

  • ゴリラ握力という考え方
  • 「含み損は筋肉痛」という印象的な名言
  • KDDIを待機資金として活用する発想
  • 厳選21銘柄

など、配当株を長期保有するための考え方が数多く紹介されています。

この記事では、特に印象に残ったポイントを解説します。

シリーズ3冊目は「メンタル」を鍛える本

シリーズを振り返ると、それぞれ役割が異なります。

1冊目

増配株投資の入門編。

年間100万円の配当金を目指すための基本的な考え方を学べます。

2冊目

より実践的な内容。

シミュレーションや資産形成の考え方などが充実しています。

3冊目(本書)

今回のテーマは、

「握り続けるためのメンタル」

です。

理屈を知っていても、10年、15年と保有し続けることは簡単ではありません。

そのための心理面を補強してくれる一冊という印象でした。

配当金を増やす3つのエンジン

本書で繰り返し登場する考え方がこちらです。

  • 企業による増配
  • 配当金の再投資
  • 自己資金による追加投資

この3つを回し続けることで、配当金は雪だるま式に増えていくという考え方です。

シリーズを通して一貫しており、著者の投資哲学そのものと言えるでしょう。

「ゴリラ握力」が最強の武器

著者は、

買った株を何があっても握り続ける力

を「ゴリラ握力」と呼んでいます。

その握力を支える考え方として、特に印象的だったものを紹介します。

① 含み損は筋肉痛

本書で最も印象に残った言葉です。

しっかり利益を出している企業であれば、一時的な株価下落は、

企業がさらに強くなるための筋肉痛

と考えることができます。

筋トレの翌日に筋肉痛になるように、成長には痛みが伴うという考え方です。

もちろん業績が悪化している企業には当てはまりませんが、優良企業への長期投資では非常に心強い考え方だと感じました。

② 最大資産額は7割で考える

資産額が過去最高を更新すると嬉しくなります。

しかし、その数字は株価次第で簡単に変動します。

そこで著者は、

「資産は評価額の7割くらいで見積もっておく」

という考え方を提案しています。

最初から余裕を持って考えておけば、一時的な下落にも動じにくくなります。

③ 株価は「値札」にすぎない

株価は毎日動きます。

だからこそ、

  • 上がって喜ぶもの
  • 下がって悲しむもの

ではなく、

「買える価格かどうかを判断するための値札」

として考えるべきだと著者は述べています。

この考え方は非常にシンプルですが、長期投資には欠かせない視点だと思いました。

④ 安値覚えの罠を避ける

「昔はもっと安かったのに…」

そう思って買えなくなった経験はありませんか?

本書では、

まず少額でも買って”足跡を残す”

ことを勧めています。

その後は、自分が買った価格を基準に判断することで、投資判断がしやすくなるという考え方です。

⑤ 配当金を生活に置き換える

配当金を、

  • 水道代
  • 電気代
  • 通信費

など生活費に置き換えて考えることで、

配当株を売る心理的ハードルが高くなる

という考え方も紹介されています。

「金のなる木」を育てる感覚に近いのかもしれません。

金利上昇局面は配当株にも追い風

現在のような金利上昇局面では、

  • メガバンク
  • 保険会社

など、金利上昇で利益が増える企業に注目しています。

利益が増えれば増配にも期待できます。

実際、本書の厳選21銘柄でも金融株の比率が高くなっていました。

KDDIを待機資金として使う発想が面白い

本書で最もユニークだったのが、

KDDIを待機資金代わりに保有する

という考え方です。

通常は現金で持っておく資金を、

安定した高配当株であるKDDIに置き換えておく。

そして相場が急落したら、一部を売却して他の銘柄へ投資する。

待っている間も配当金を受け取れるため、現金より効率的という発想です。

成長株投資でMicrosoftを待機資金代わりに使うという考え方にも似ており、非常に興味深い内容でした。

本書で紹介されている厳選21銘柄

本書では、日本を代表する大型優良株21銘柄が紹介されています。

例えば、

  • INPEX
  • 大和ハウス工業
  • 積水ハウス
  • JT
  • ヒューリック
  • ブリヂストン
  • デンソー
  • トヨタ自動車
  • 伊藤忠商事
  • 三菱商事
  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ
  • 三井住友フィナンシャルグループ
  • オリックス
  • 三菱HCキャピタル
  • 第一生命
  • 東京海上
  • NTT
  • KDDI

などが掲載されています。

第5章では、それぞれの銘柄について着眼点まで詳しく解説されています。

まとめ

本書は、高配当株投資の「理屈」を学ぶ本というより、

実際に長期間保有し続けるためのメンタルを鍛える本

という印象でした。

特に印象に残ったポイントは、

  • ゴリラ握力という考え方
  • 含み損は筋肉痛
  • 資産は7割で考える
  • 株価は値札にすぎない
  • KDDIを待機資金として活用する発想

などです。

高配当株投資を始めたい方はもちろん、すでに投資をしているものの株価の上下で不安になってしまう方にも参考になる一冊でした。

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【書評】2000億円を運用した伝説のファンドマネージャーが明かす「超成長株の見つけ方」|5つの鉄則と4つの成長テーマを徹底解説https://investudy.jp/2000-manager/Wed, 22 Jul 2026 15:04:45 +0000https://investudy.jp/?p=1508

「成長株に投資したいけれど、どんな企業を選べばいいのか分からない……。」 そんな悩みを持つ投資家におすすめなのが、楽天証券チーフ・ストラテジストの久田正幸氏による『2000億円を運用した伝説のファンドマネージャーが明かす ... ]]>

「成長株に投資したいけれど、どんな企業を選べばいいのか分からない……。」

そんな悩みを持つ投資家におすすめなのが、楽天証券チーフ・ストラテジストの久田正幸氏による『2000億円を運用した伝説のファンドマネージャーが明かす 超成長株の見つけ方』です。

著者は、公的年金や投資信託、ニューヨーク上場ファンドなど2,000億円超の資産を25年以上運用し、年間約100社を取材してきた日本株のプロフェッショナルです。

派手な投資法ではなく、「長期的に勝ち続けるための考え方」を丁寧に学べる一冊でした。

今回は本書の中でも特に印象に残った、

  • 負け癖を克服する5つの鉄則
  • 成長株の3ステージ
  • 成長株を見極める4つの条件
  • 今後注目すべき4つの成長テーマ

についてご紹介します。

負け癖を克服する5つの鉄則

良い損切りを学び、利益は伸ばす

多くの投資家は、利益が出るとすぐ売り、損失が出ると「いつか戻る」と持ち続けてしまいがちです。

しかし著者は、「悪材料が出た銘柄は売る。好材料が出た銘柄は買う。」

という極めてシンプルなルールを徹底していたといいます。

損益ではなく、「良い会社を残し、悪い会社を手放す」

という考え方が重要なのです。例えば、

  • 含み損が大きい
  • 保有していて精神的につらい
  • 20%以上の含み損になっている

このような銘柄は、一度見直してみる価値があるかもしれません。

ポートフォリオの見直しは半年に1回で十分

意外だったのは、「個人投資家なら6か月に1回程度の見直しで十分」という考え方です。

毎日株価を見ていると、短期的な値動きやニュースに振り回され、大きな流れを見失ってしまいます。半年ごとに、

  • インデックスに勝った銘柄
  • 負けた銘柄

を整理し、負けた理由を考えるだけでも十分だと著者は述べています。

必ず自分で企業を調べる

誰かの推奨銘柄をそのまま買うのではなく、最低でも、

  • IR資料
  • 決算説明資料
  • 事業内容

は自分で確認することが重要です。

「どの事業で利益を稼いでいる会社なのか」

これを理解するだけでも投資判断の精度は大きく変わります。

成長株は3つのステージで考える

著者は成長株を3段階に分類しています。

① 黎明期

  • 赤字企業も多い
  • PER50~100倍以上も珍しくない
  • 将来への期待で買われる段階

この時期はPERだけ見ても、高い・安いを判断することはできません。

② 急成長期

最も株価が伸びやすい時期です。特徴は、

  • 売上高が年50~100%成長
  • 利益も急拡大
  • PER30~50倍程度

株価が何倍にもなる企業は、この段階で生まれることが多いとされています。

③ 成熟期

業績は好調でも、

  • 増益率は10%程度
  • PER15~20倍程度

まで低下していきます。つまり、PER30倍でも、

  • 成長企業なら割安
  • 成熟企業なら割高

というケースがあるため、PERは企業の成長段階と合わせて判断することが重要です。

成長株を見抜く4つの条件

著者は成長株を見る際、次の4項目を確認しています。

① 市場が成長しているか

市場そのものが拡大していなければ、大きな成長は期待しにくくなります。

② シェアを取れているか

市場が伸びても競争で負けてしまえば意味がありません。

市場シェアの高さも重要です。

③ 参入障壁が高いか

他社が簡単に真似できない企業ほど利益を維持しやすくなります。

技術力やブランド力などがポイントになります。

④ 利益に変えられるか(マネタイズ力)

人気があるだけでは意味がありません。

きちんと利益を稼げる企業こそ、本物の成長企業です。

NVIDIAを例にすると分かりやすい

本書では、この4条件をNVIDIAを例に解説しています。

  1. AI市場が急拡大
  2. GPUで圧倒的なシェア
  3. 技術力が高く参入障壁も高い
  4. 利益率が非常に高い

この4つを兼ね備えているからこそ、世界を代表する成長企業になったというわけです。

日本株を見る際にも、この4つのチェックポイントは大いに参考になるでしょう。

少し買って、正しければ買い増す

著者がファンドマネージャー時代に実践していた投資法も印象的でした。

最初から大きく買うのではなく、まずは少額だけ投資します。その後、

  • 想定どおりなら買い増す
  • ストーリーが崩れたら撤退する

という非常に合理的な方法です。

今後期待される4つの成長テーマ

本書では、2026年以降も注目されるテーマとして4つが紹介されています。

AI

AIはまだ終わっていません。

著者は、

  • AIインフラを支える企業
  • AIを活用して新しいサービスを生み出す企業

の2段階で考えています。

半導体やデータセンターなどのインフラ企業は大きく成長してきましたが、これから本格的に期待されるのはAIを活用する企業だとしています。

AIエージェント、ロボット、自動運転、建設、農業、コンテンツ産業など、日本企業にも大きな可能性が残されています。

エネルギー革命

AIの普及によって電力需要は急増しています。そこで期待されるのが、

  • 地熱発電
  • 核融合発電

などです。

ただし、どちらも実用化には時間がかかるため、テーマだけで飛びつくのは危険だと解説されています。

バイオ

注目分野として、

  • 遺伝子治療
  • 予防医療
  • ウイルス治療
  • 次世代食品

などが紹介されています。

宇宙開発

宇宙開発では、

  • ロケット
  • 人工衛星
  • 次世代通信
  • 防衛
  • 宇宙基地

などが期待されています。

日本は欧米を追いかける立場ですが、巻き返しに成功した企業には大きな成長余地があるでしょう。

成長株だけでなく割安株も重要

本書の最後では、割安株投資についても詳しく触れられています。

著者は、日本市場には財務内容が優秀でありながら、株価が割安に放置されている企業がまだ多く存在すると述べています。

特にインフレ局面では、

  • 金融
  • 資源
  • 製造業

が有望な割安セクターとして紹介されています。

つまり、成長株だけに集中するのではなく、割安株も組み合わせて分散投資することが重要という考え方です。

まとめ

本書は「超成長株」というタイトルですが、決して夢物語ではありません。

  • 良い損切りを学ぶ
  • 成長企業を見極める
  • テーマだけで飛びつかない
  • 割安株も組み合わせて分散する

といった、長年にわたり2000億円超を運用してきたプロだからこその実践的な考え方が数多く紹介されています。

さらに、実際の企業事例や過去の成長株の分析も豊富で、初心者から経験者まで学びの多い内容でした。

日本株で大きく成長する企業を見つけたい方や、成長株投資を体系的に学びたい方には、ぜひ一度読んでいただきたい一冊です。

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【書評】『なぜ金融の勝者はいつも同じ顔ぶれなのか』|勝ち続ける投資家に共通する「市場との向き合い方」https://investudy.jp/invest-winner/Tue, 21 Jul 2026 14:55:05 +0000https://investudy.jp/?p=1482

「今年、とある大型銘柄が一時10倍株になった。」 普通に考えれば、多くの投資家が大きな利益を得ていても不思議ではありません。しかし実際には、その途中で退場してしまった人も少なくありません。 その違いは何だったのでしょうか ... ]]>

「今年、とある大型銘柄が一時10倍株になった。」

普通に考えれば、多くの投資家が大きな利益を得ていても不思議ではありません。しかし実際には、その途中で退場してしまった人も少なくありません。

その違いは何だったのでしょうか。

知識でしょうか。情報でしょうか。それとも努力でしょうか。

本書『なぜ金融の勝者はいつも同じ顔ぶれなのか ― 共養としての金融市場』は、その答えを「もっと手前にある投資との向き合い方」に求めています。

銘柄分析やチャートの読み方を学ぶ本ではありません。

市場そのものをどう捉えるべきなのかという、投資哲学を学べる一冊です。

本書の結論

本書を読み終えて、一番印象に残った結論は次の一文です。

市場は、あなたの理論を尊重してくれない。

勝者と敗者を分けるのは、未来を当てる能力ではありません。

「市場は必ず自分を裏切る」という前提で行動できる人だけが、生き残っていくという考え方です。

理論は信じるものではなく、疑い続けるもの

本書では、ジョージ・ソロスの考え方が紹介されています。

多くの投資家は、

  • この会社は成長する
  • この株価は割安だ
  • この業界は伸びる

という理論を土台に投資します。

もちろん理論を持つこと自体は悪くありません。

しかしソロスは、その理論が正しいかどうかを証明するために投資していたわけではありません。

むしろ、

「この理論が間違っている瞬間はいつ来るのか」

を観察していました。

つまり、

理論は守るものではなく、壊れるタイミングを見張るもの。

という考え方です。

損切りできない本当の理由

多くの人は、

「損切りできない」

と言います。

しかし本書では、

握っているのは株ではなく、自分のストーリーである

と表現されています。

「この会社は正しいはず」

「そのうち市場が自分の正しさに気付く」

そう考えてしまうから損切りができないのです。

損切りは損失を確定するだけではありません。

自分が信じてきた物語を終わらせる行為でもあります。

だから難しいのです。

国家はあなたのためには存在していない

本書では国家についても興味深い考察があります。

国家は国民一人ひとりの利益のために存在するわけではありません。

目的は、

国家そのものを維持すること。

例えばインフレ。

物価が上昇すると、

  • 国の借金の実質負担は軽くなる
  • 一方で現金の価値は目減りする

これは預金者を困らせるためではありません。

金融システム全体を維持した結果として起きる副作用なのです。

新NISAも国家の都合で設計されている

もちろん新NISAは個人にとって非常に有利な制度です。

しかし本質的には、

  • 家計に眠る預金を投資へ向かわせたい
  • 社会保障だけでは老後を支えきれない

という国家側の事情があります。

つまり、

個人に優しい制度であることと、国家戦略であることは両立するということです。

日本人が投資で迷いやすい理由

本書で最も面白かった部分がここです。

著者は、

日本人は知識不足だから迷うのではなく、

文化的背景が金融市場と噛み合っていない

と説明しています。

三方よしは金融市場では通用しない

日本には昔から、

「三方よし」

という商売の考え方があります。

  • 売り手よし
  • 買い手よし
  • 世間よし

地域社会では非常に合理的な考え方です。

しかし金融市場では、

  • 相手の顔は見えない
  • 一度きりの取引
  • 評価は株価だけ

という世界です。

そこでは、

「誠実だったか」

「会社を応援していたか」

は評価されません。

市場が返してくるのは、

利益か損失だけです。

富と人格は切り離すべき

日本には「成金」という言葉があります。

つまり日本では昔から、

お金=人格

という感覚が強い文化です。

そのため、

損失を出すと、

「自分の価値まで下がった」

ように感じてしまいます。

しかし本書では、

ユダヤ・キリスト教圏の考え方として、

富は所有物ではなく、預かり物

という価値観が紹介されています。

だから、

儲かっても偉くなったわけではない。

損しても人間として劣ったわけでもない。

この考え方は投資家にとって非常に実用的です。

市場は空気を読まない

日本社会では、

話し合えば分かる

という文化があります。

しかし金融市場には、

空気を読む主体が存在しません。

「ここまで下がれば止まるだろう」

「誰かが助けてくれるだろう」

そう考える根拠はありません。

市場は、

あなたの期待も、

努力も、

事情も、

一切考慮しません。

3000年前から存在したリスク管理

最後に紹介されるのが旧約聖書のヨセフです。

豊作の7年間に穀物を蓄え、

飢饉の7年間に備えました。

重要なのは、

未来予測が当たったことではありません。

外れても破綻しない設計を作ったこと。

これはまさに、

現代でいうリスクヘッジです。

レイ・ダリオのオールウェザー・ポートフォリオにも通じる考え方と言えるでしょう。

タレブとバフェットも同じことを言っている

ナシーム・タレブは、

未来は予測できない

と語ります。

だから重要なのは、

勝つことではなく、

消えないこと。

ウォーレン・バフェットも、

市場で最後に残る人が勝者になる

という姿勢を貫いています。

IQよりも、

長く生き残ること。

これこそが投資の本質なのです。

まとめ|勝者は未来を当てた人ではない

本書から私が受け取ったメッセージは非常にシンプルでした。

  • 市場は裏切るもの
  • 理論は疑い続けるもの
  • 国家はあなた個人のためには動かない
  • 富と人格は切り離す
  • 一つの未来に賭けない
  • 生き残る設計を最優先する

結局のところ、

金融市場で勝ち続ける人は、

特別な情報を持っている人ではありません。

市場が思い通りにならないことを最初から受け入れ、

その前提でリスク管理を徹底した人だけが、何十年も市場に残り続けます。

だからこそ、

いつの時代も「金融の勝者」は同じ顔ぶれになるのでしょう。

投資テクニックを学ぶ本ではありませんが、投資家として長く生き残るための土台を作ってくれる一冊でした。

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『世界の超富裕層がしている「最初の1億円」の作り方』書評|面白いけど再現性は人を選ぶhttps://investudy.jp/5-gear/Wed, 15 Jul 2026 09:15:43 +0000https://investudy.jp/?p=1470

献本いただいた『世界の超富裕層がしている「最初の1億円」の作り方』を読みました。 タイトルだけ見ると、かなり刺激強めです。 「世界の超富裕層」「最初の1億円」「作り方」 ただ、実際に読んでみると、単純に「この投資を買えば ... ]]>

献本いただいた『世界の超富裕層がしている「最初の1億円」の作り方』を読みました。

タイトルだけ見ると、かなり刺激強めです。

「世界の超富裕層」
「最初の1億円」
「作り方」

ただ、実際に読んでみると、単純に「この投資を買えば儲かります」とか、「誰でもすぐ億れます」というタイプの本ではありませんでした。

本書の中心にあるのは、資産形成を「5段ギア」で考えるという考え方です。

本書のテーマは「最初の1億円」よりも、人生のギアを上げること

本書では、資産形成のステージを大きく5つのギアに分けて解説しています。

  • 1速:会社の外で最初の1円を稼ぐ
  • 2速:自分の経験や知識を価値に変える
  • 3速:仕組み化して、自分の時間を作る
  • 4速:GIVEによって信用や人脈を積み上げる
  • 5速:資本家として、お金をどう守り、どう使うかを考える

この考え方自体は、かなり面白いと思いました。

よくある資産形成本だと、「節約しましょう」「NISAを使いましょう」「インデックス投資をしましょう」という話が中心になります。

もちろん、それはそれで非常に大事です。

私自身も、NISAやインデックス投資は、多くの人にとって資産形成の土台になると思っています。

ただ、この本はそこからもう一歩進んで、

「給料とNISAだけに頼るのではなく、自分自身の稼ぐ力や、価値を生み出す力をどう高めるか」

という視点で書かれています。

ここは、単なる投資本というより、副業、事業、自己投資、人生設計の本に近い印象でした。

印象に残った点①:会社の外で「最初の1円」を稼ぐこと

特に印象に残ったのは、「会社の外で最初の1円を稼ぐこと」の重要性です。

投資というと、どうしても「どの株を買うか」「どの投信を積み立てるか」という話になりがちです。

もちろん、それも大切です。

ただ、それとは別に、自分の力で価値を生み出し、会社の給料以外で1円を受け取る経験には、たしかに大きな意味があります。

金額の問題ではありません。

「自分でもお金を生み出せるんだ」

という感覚を持てるかどうか。

これは、副業でも、メルカリでも、noteでも、ブログでも、動画編集でも、何でもいいと思います。

最初の1円を稼ぐと、世の中の見え方が少し変わります。

自分の知識や経験も、誰かにとっては価値になるかもしれない。

会社の給料だけが収入源ではないかもしれない。

そう思えるようになるだけでも、かなり大きな変化です。

この部分は、かなり本質的だと感じました。

印象に残った点②:稼げるようになった人ほど、時間貧乏になる

もう一つ面白かったのは、「稼げるようになった人ほど、今度は時間貧乏になる」という話です。

副業や事業で成果が出始めると、収入は増えるかもしれません。

でも、全部を自分でやっていると、結局、自分が止まった瞬間に収入も止まります。

これは会社員とは別の形の労働です。

会社員として忙しいのも大変ですが、個人事業で忙しすぎるのも、また別の大変さがあります。

本書では、そこから抜け出すために、外注化、マニュアル化、AI活用、チーム作り、不動産のキャッシュフローなど、「仕組み化」の重要性が語られています。

ここもかなり現実的な話でした。

私自身もYouTubeをやっているので、この部分はよく分かります。

最初は自分で全部やるしかありません。

企画、リサーチ、台本、収録、編集、サムネ、タイトル、説明欄、コメント対応。

全部自分でやるからこそ、伸びる部分もあります。

ただ、ある程度続けていくと、どこかで「自分にしかできない仕事」と「人に任せられる仕事」を分けないと、成長が止まります。

収入を増やすことと、自由な時間を増やすことは、似ているようで別物です。

この視点は、投資だけでなく、副業や個人事業にもかなり応用できると思いました。

一方で攻めた内容も

一方で、かなり攻めた内容も多いと思います。

本書では、不動産投資、融資、親族からの資金調達、高額コミュニティ、人脈、スモールM&A、エンジェル投資、ゴールド、ビットコイン、ステーブルコインなど、かなり幅広いテーマが扱われています。

著者の実体験としては、たしかに面白いです。

ただし、普通の会社員がそのまま真似できるかというと、かなり人を選ぶと思います。

不動産投資は「不労所得」ではなく事業

本書の中で大きな比重を占めているのが、不動産投資です。

不動産は、うまくいけば強力な資産形成手段になります。

家賃収入がありますし、融資を使えば自己資金以上の規模で投資することもできます。

一方で、空室、修繕、金利上昇、融資の詰まり、売却できないリスクなどもあります。

本書の中でも、不動産は「不労所得」ではなく「事業」だと書かれています。

ここは本当にその通りだと思います。

不動産投資は、寝ているだけでお金が入る魔法ではありません。

物件選び、融資、管理会社、税務、出口戦略まで含めた事業です。

興味を持つのはいいと思いますが、安易に真似できるものではないと感じました。

親族ファイナンスや高額コミュニティは、慎重に考えたい

また、親族から資金を出してもらう話や、高額サービスに参加して人脈を作る話も出てきます。

これも、考え方としては分かります。

自分より上のステージにいる人の時間に、きちんと対価を払う。

良い環境に入るためにお金を使う。

これは、自己投資として意味がある場合もあります。

ただし、ここもかなり慎重に見た方がいいと思います。

親族からお金を出してもらう場合は、失敗した時にお金だけでなく人間関係まで壊れる可能性があります。

高額講座、高額コミュニティ、高額コンサルも、本当に玉石混交です。

「成功者に近づける」

「人脈ができる」

「この環境に入れば人生が変わる」

こういう言葉は魅力的ですが、同時に危うさもあります。

大事なのは、誰が運営しているのか、何を学べるのか、参加者の質はどうか、そして自分はそこで何をGIVEできるのか。

ここを見ずに、ただ高いお金を払えば成功に近づくと考えるのは危険だと思います。

この本は「投資手法を真似する本」ではなく「考え方を拾う本」

なので、この本は「書いてあることをそのまま実践する本」というより、資産形成を一段広い視点で考えるための本として読むのが良いと思いました。

個人的に、この本から拾うべきポイントは、具体的な投資手法そのものよりも、次のような考え方です。

  • 給料だけに依存しないこと
  • 会社の外で1円を稼ぐ経験を持つこと
  • 自分の経験や知識も、誰かにとっては価値になると知ること
  • 稼げるようになったら、次は自分が動かなくても回る仕組みを考えること
  • 人脈とは名刺交換ではなく、信用の積み重ねだと理解すること
  • お金は最終的には「自分がどう生きたいか」「誰を応援したいか」に使うものだと考えること

このあたりは、かなり良いテーマだと思います。

一方で、不動産投資、融資、親族ファイナンス、高額コミュニティ、ビットコインなどの話は、かなり慎重に考えた方がいいと思います。

面白いけど、鵜呑みにせず、自分に必要な部分だけ拾う本

一言でまとめるなら、この本は「最初の1億円を作る裏技本」ではなく、

「給料とNISAだけで終わらず、自分の人生を自分で経営するための考え方を学ぶ本」

だと感じました。

かなり攻めた主張も多いので、鵜呑みにする本ではありません。

ただ、自分の現状を見直すきっかけにはなります。

  • 今の自分は、給料だけに依存していないか
  • 会社の外で1円を稼いだ経験はあるか
  • 自分の知識や経験を、誰かの役に立てられているか
  • 収入は増えても、時間貧乏になっていないか
  • 誰かにGIVEできるものを持っているか
  • お金を増やした先に、何をしたいのか

私の率直な感想は、刺激は受けるが、再現性は人を選ぶということですね。

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